うたかた

オタクの観劇メモです。

ミュージカル「ロカビリー☆ジャック」

ミュージカル「ロカビリー☆ジャック」

 

【公演期間・劇場】
(東京)シアタークリエ
2019年12月5日(木)~30日(月)

(福岡)福岡市民会館
2020年1月11日(土)・12日(日)

(愛知)日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2020年1月16日(木)

 

【劇作・脚本・演出】
作・作詞・楽曲:森雪之丞
作曲:斉藤和義さかいゆう
音楽監督・作曲:福田裕彦
演出:岸谷五朗

 

【出演】
屋良朝幸 / 海宝直人 昆夏美 青柳塁斗
岡千絵 平野綾 吉野圭吾
真瀬はるか 中村百花 かちゃ 蛭薙ありさ
田村雄一 上野聖太 宮野怜雄奈 村井成仁 常川藍里

 

売れないロカビリーシンガーのジャック(屋良さん)は「シンガーとして売れさせる代わりに、ジャック自身の中で愛が育つ時には命と愛を奪う」という悪魔(吉野さん)との契約によりロカビリーシンガーとして名声を得る。
同時期にジャックは契約を打ち切られたサマンサ(平野さん)の会社に所属するルーシー(昆さん)と恋に落ちる。愛が育ち命を落とす事を恐れるジャックだったが実は

 

ざっとネタバレしてしまうと

悪魔とはビルがジャックを元気付けるため雇った役者で、契約は嘘。ルーシーは魔女と本当の契約を交わしていて、ジャックをシンガーとして成功させるため「次の魔女」になる契約をしていた。

という事で、物語の核としては「相手を思いやる優しい嘘」でしょうか。

ルーシーも楽しそうだったので良いですが魔女が「魔女を500年やってきて、最後にこんなに優しい気持ちに触れられて良かった」と去って行くのでルーシーはこれから一人になっても数百年、魔女の務めを果たさないといけないのかな…?と、何となく疑問と不安が残るのでした。あまり細かい事を気にしない方が良い作品なのですが。


国産ミュージカルらしくサマンサのセリフに「ビルってマネージャー、相当に日本刀ね(相当に切れるわね)」という言葉遊び(?)があったりします。ラスベガスの設定ですが。
セリフで印象的だったのがルーシーの「とんずらしてきた」とか「あのーもしもし?」あたり。何となく昭和的な空気を感じたりします。ルーシーのファッションが60・70年代あたりの日本のアイドルっぽい?という印象を受けたのですが、あの時代のアメリカガールズグループとかの雰囲気を日本に持ち込むとルーシーみたいになるのかな?と思ったり。それはそれでポップで可愛らしい。
楽曲も懐かしさと馴染みやすいポップス的でキャッチー。海宝さんがバラード系の楽曲でしっかり聴かせて、昆さんが軽やかで可愛い。平野さんは力強く格好良く、屋良さんは甘い。それぞれが個性的な歌声を魅せていました。
吉野さんと岡さんがタップまで披露されるのでバラエティ豊富。

とにかく全員がコメディに徹しているシーンが多くて、何て贅沢な使い方をしているんだろうという位に豪華なキャスト陣ですが、ミュージカルとしてもきっちり仕上げているのでミュージカルに馴染みがない方から舞台フリークの方まで楽しめる仕様になっていたと思います。
クリスマス期間も含めて、とても明るく賑やかな舞台でした。

 

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ミュージカル「ロカビリー☆ジャック」